小学校教員資格認定試験の一次試験の内容を振り返ってみようと思います。
一次試験は4部構成です。
Ⅰ「教職教養」・・・マークシート
Ⅱ「教科に関する科目」・・・マークシート
Ⅲ「教科に関する論述」・・・記述
Ⅳ「教育全般に関する論述」・・・記述
今回はこの中でもⅡに焦点を当てていきます。
Ⅱはまず「国・数・社・理・生・音・図・家・体・外」の中から”音・図・体”の内2教科は確実に選択した上で6教科を選びます。
各教科10問で構成されています。
選択した6教科で合計6割取らなければダメなのですが、もう一つ難しいルールがあります。
それは、選んだ6教科の中で4割に満たない教科が1つでもあるとアウトというルールです。
極端な話選んだ5教科満点、1教科0点だと合計点は6割を超えていますが(250点)アウトになります。
問題数が各10問しかないことを考えると簡単なようで難しい。
1問が占めるウェイトがかなり高いです。苦手な分野からの出題が多いと一瞬で詰みます・・・
それぞれの科目に出題の傾向はあるのですが対策は可能です。
まず、基本的な考え方としては教員採用試験の「小学校全科」と同じで大丈夫です。つまり、学習指導要領を読むことと小学校全科の問題集をやりましょう。
学習指導要領について
学習指導要領は選択する教科分は確実に読んでください。ここを抜きには対策できません。
学習指導要領には「原文」と「学習指導要領解説」があります。
文部科学省のHPでダウンロード可能ですが、高価なものではないので購入した方が安く済みます。(大体が150円~350円くらい)
ただし、科目によっては入手が難しくなる時期があるので、ある時にそろえてしまった方がいいと思います。
私は全教科入手しました。でも実際に使ったのは生活と外国語だけでした。(今の所)
小学校学習指導要領解説 外国語活動・外国語編 平成29年7月―平成29年告示
小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編 ―平成29年7月
学習指導要領解説はその名の通り各項目ごとに例を挙げたりして、学習指導要領を説明しているものになります。ものすごく読みごたえがあります。この解説の中からほとんどの問題が出る科目もあります。
しかし、いきなり学習指導要領解説を読み進めるのはかなりつらいと思います。なので、解説ではない原文を読む方が取り組みやすいと思います。
そこで私はこちらを使いました。
個人的には「パスライン」をやってから「セサミノート」をやった方がいいかなと思います!セサミノートは空欄が多いので、最初はかなり難しく感じます。どちらかでもいいと思いますが、それぞれに特徴があるので、自分に合ったものを選ぶといいと思います。
空欄の位置も違うのでまんべんなくできると思います。
ただし!
注意してほしいのが、上の二つをやっていれば大体OKなのですが、学習指導要領のすべてをカバーしているわけではありません。問題として出やすい所がクローズアップされている都合上カットされている部分も少しあります。
指導要領解説を見たときに、あれ?こんなの問題集にあったかな?という箇所がいくつかあったので、慣れたら一度は原文で読んだ方がいいです!
解説が必要かと言われれば選択する教科によります。なので、私が実際に選んだ教科ごとの対策を取り上げる時に個別で言及したいと思います。
Ⅱの学習指導要領対策で重要な事
①選択した問題集で学習指導要領に読み慣れる
②問題集の穴埋めは少なくとも完璧にする
③論述選択をする科目と解説からの出題が多い科目は解説を読む
この対策で学習指導要領部分に関しては問題ないと思います。
ただし、③に関しては必ずしも必要だとは思いません。
別の対策が可能だと考えています。
1つは①・②にプラスして、Ⅰの「教職教養」、Ⅳの「教育全般に関する論述」にも関係してくるので読むことになる「令和の日本型・・・」をはじめとした重要答申を読みこれから目指される教育の方向性をしっかり把握しておくこと。
例えば、「個別最適とは?」、「ICTの活用とは?」、「地域に開かれた教育課程とは?」といったことです。これに沿ってできているのが学習指導要領ですから、この方向性をイメージできていれば大体解けるのです!
そして各教科の教科書や授業提案の本を読むこと!
例えばこんなものです。
こういった各教科ごとに学習指導要領に準拠して書かれた書籍を読むことがかなり役に立ちます。
学習指導要領以外の出題部分に関しては次の各教科ごとの振り返りで述べますが、その部分も含めて考えてたとしても、こういった本を読んでいるのといないでは大きく違います!
Ⅲ「教科に関する論述」対策にもなりますし、そもそも先生になったら毎日が教科の研究でもあるわけです。
はっきり言ってしまうと、問題集だけの対策をしているときっと対応できなくなる教科が今後増えてくると思います。
2022年は例年に比べると初受験組にはかなり難しい内容でした。それもそのはず、本来なら大学や短大・通信大学等で学び教育実習を経て取得できる資格を、試験1発で取るわけですから簡単なわけはないのです。
各教科を研究する視点も重要になりますので、ぜひ問題集だけでなく教科を掘り下げながら子供の姿をイメージして取り組みましょう!
そうすれば合格点を取ることは可能です!
ではでは。
【ランキングでどんな事が起きるだろう?】